カカオは敵か、味方か

甘いチョコレートは、ダイエットの敵!

そんなことは、ダイエットをしていなくてもなんとなく知っていることだと思います。

砂糖や生クリームで甘みや食感をつけたチョコレートは血糖値をあげる糖質や

脂肪を作り出す飽和脂肪酸がたくさん入っていて、ダイエットには基本的に悪影響です。

それでは、最近ダイエット中の間食に良いと耳にすることもある、

「ハイカカオチョコレート※」 はどうでしょうか。

※あまり甘みをつけていないカカオ分の強いチョコレートを指す

つまり不純物の少ない「カカオ」そのものを食べていることになりますが、

そもそも「カカオ」って、身体にはどういった効果をもたらすものなのでしょうか。

チョコレートの製造過程と、カカオの栄養素などから考えていきたいと思います。

 

まず、チョコレートの製造過程で登場してくるものは

過程の順番の通りざっくりと下記のようになります。

 

・カカオ豆(原材料)

・カカオニブ(皮など余分な部分を排除して粉砕、ロースト)

カカオマス(カカオニブをすりつぶして練り固めたもの)※液体だとカカオリカー

・ココアケーキ/ココアバターカカオマス・リカーを脱脂 ※塊がケーキ、油脂がバター)

・ココアパウダー(ココアケーキを粉砕)

・チョコレート(カカオマスココアバターを配合) ※砂糖やミルクはここで加える

 

つまり、ハイカカオチョコレート とはカカオの中の

カカオマス」と「ココアバター」を多く摂取していることになります。

2つの栄養素は、下記の通りです

カカオマス(100gあたり)

 エネルギー 657.00kcal たんぱく質 14.20g 

 脂質 54.60g 炭水化物 27.20g ナトリウム 58.00mg 食物繊維17g

 カカオポリフェノール840mg

  ※抗酸化(老化防止)、血管拡張(血流改善)、活性酸素(美容)、脳の活性化などの効果があると言われている

 テオブロミン(カカオマスの量は不明だが、99%チョコレートで1100mgほど)

  ※適量は精神安定や血流改善、過剰摂取により痙攣などの神経症状、下痢や嘔吐の消化器症状などがでることも

  ※カフェインと似た効能

 マグネシウム 315g カリウム 925mg 鉄、亜鉛、などその他ミネラル

 

ココアバター

 エネルギー 899kcal

    脂質 99.9g

 

感想としては、カカオポリフェノールなど身体に良い効能をもたらす栄養素があるものの、

イカカオであってもカロリー、脂質は高くダイエットとしては

「適量」を意識しないとやはり肥満の原因になるのでは、という印象です。

 

ちなみに、カカオの油脂の成分としては

ステアリン酸(飽和)、パルミチン酸(飽和)、オレイン酸(不飽和)

が主成分となっており、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸は6:4くらいの割合で含まれています。

不飽和脂肪酸はオリーブオイルなどで知られている、

抗酸化作用がありコレステロールを減らす効能があると言われていますが、

飽和脂肪酸は脂肪を作りやすく、過剰摂取となりやすい油脂分と言われてます。

組み合わせ量が特殊であるため、

植物油脂ではあるがオリーブオイルなどと異なり常温では固まっていますが、

火や水を加えて分離させたり比率がくずれると固まらなくなったり、

カチカチに固まったりする特性があるようです。